本日は、特に就職活動中の学生からよく聞かれるこの質問について、現役総務の私が解説させていただきます😊
営業とか設計のお仕事はある程度イメージしやすいですが、総務って意外と具体的な仕事内容って知られていないんですよね💦
仕事選びの時は、どんな仕事をするのか、働いている人はその仕事のどこにやりがいを感じているのか、ということを知ることは重要だと思います。
ぜひ、就職活動や転職活動の参考にしてくださいね!✨
この記事でわかること
- 総務の仕事内容
- 総務のやりがい
1.総務の役割とは?
10年前、私が入社した時に、当時の総務部長に言われた言葉です。
みなさんが想像している以上に、総務の業務の範囲はとても広いです。
なので、「総務の仕事はこれです!」と一言にまとめて説明できないというのが正直なところ💦
いわゆる”何でも屋”。悪い言い方をすれば、”雑用係”とも言えるかもしれません💦
総務の役割については一般的に、
✔︎ 会社の経営がスムーズに行えるようにサポートすること。
✔︎ 社員が気持ち良く働けるよう環境を整備すること。
と説明されることが多いようです。
まず知っておきたいのが、総務の業務の範囲は、会社の規模によって異なるということ💡
どういうことか、と言いますと・・・・
- 総務系の仕事はざっくり大きく分けると、庶務系・労務系・人事系に分けられる。
- 会社の規模が大きいと、総務部(庶務系・労務系)、人事部と、さらに部署が分けられる場合がある。
- 会社によっては、庶務系・労務系・人事系を一括して総務部としているところもある。
総務部と人事部など、総務系の仕事がさらに部や課などに分かれている場合は、担当業務がより明確になりますが、全部をまとめて総務部としている場合もあり、会社によって総務としての役割が変わるので注意しましょう!
2.具体的な仕事内容
総務の役割が分かったところで、具体的な仕事内容についてご紹介します✨
私もそうでしたが、特に就職活動中の学生は、会社の社員と一番最初に接触するのが総務や人事の担当者のため、採用のお仕事をしている、というイメージが強い方もいると思いますが、それは誤解です😅
採用業務はほんの一部に過ぎません💦
「え?こんなことまで総務の仕事なの?」と思うような仕事もやっています。
総務のお仕事を希望されている方は、採用業務以外の仕事内容についてもしっかり理解しておきましょう😊!
①労務系の業務
あまりイメージがない業務の一つ、労務系のお仕事。
労務とは、一般的には会社における労働に付随する関連業務全般を指します。
仕事は、事務処理が中心で、従業員のサポート的な意味合いが強い仕事になります。
主な内容は以下の通り👇
労務の主な仕事内容
- 社会保険の手続き
▶︎社会保険には、健康保険・厚生年金保険・雇用保険・労災保険などがあります。
従業員の入社・退職・休職・出産などの事象が発生した時に必要な手続きを行います。 - 勤怠管理
▶︎従業員の日々の出退勤時間、時間外労働(いわゆる残業)や出勤日数、欠勤日数、有給休暇の取得日数などを把握し管理します。残業代の未払いや長時間労働による過労死といった深刻な問題を発生させないためにも、これらを管理・把握し、必要に応じて面談フォローをしたりすることはとても重要な業務の一つです。 - 給与計算
▶︎勤怠情報を元に、支払う給与の計算を行います。基本給だけでなく、会社の諸手当や社会保険料の算出なども行います。当たり前に振り込まれる給与も、この業務があるからこそ、です! - 福利厚生
▶︎一般的には、従業員とその家族の健康や生活を向上させるための施策や取り組みを指します。休暇制度などの実施やそれらの制度の考案も行います。 - 安全衛生管理
▶︎労働安全衛生を元に、従業員の安全と健康を確保することも大事な業務の一つです。具体的には健康診断・ストレスチェック・産業医面談の実施やフォローを行います。
②人事系の業務
みなさんが一番イメージしやすいのがこの人事系の業務ではないでしょうか?
採用の業務もここに含まれます。
人事系のお仕事は、いわゆる「人」に関する業務を行う仕事です。
「人」に関わるが故、人事担当者のコミュニケーションスキルはとても重要です。
主な内容は以下の通り👇
人事の主な仕事内容
- 人材の採用
▶︎会社の採用計画に基づいて、新卒・中途の募集から採用までの採用活動を行います。
採用イベントの実施や、会社説明会、面接の日程調整など、「会社の印象」に関わる責任のある仕事で、正確さとレスポンスのスピード感も重要です。 - 社員の教育・研修の実施
▶︎ここでやるのは講師役ではありません。企業が成長していくためには、社員のスキル向上はとても重要です。そこで社員や職級のレベルに合わせて、教育カリキュラム・研修プログラム・能力向上のための教育・研修内容の企画立案を行います。わかりやすものでいうと、新入社員研修などが挙げられます。 - 評価・処遇の管理
▶︎評価制度に基づいて社員の能力や成果を評価し、評価制度の運用を行います。具体的には人事面談や自己評価アンケート、実績をもとに、従業員の適性・能力に応じた昇給・昇格の管理、配置・異動を決定したりします。 - 人事制度・戦略の企画立案
▶︎事業計画に基づいて必要な人材、社員の能力、組織構成、人件費の費用対効果や業界の給与水準や世の中の景気など、様々な観点から評価制度や報酬制度をつくります。社員のモチベーション、離職や採用にも繋がったりする重要な業務です。
③庶務系の業務
この業務こそが、いわゆる総務の「他の部署がやらない(担当できない)仕事」にあたる部分です。
代表的な総務の仕事になります。
会議室のホワイトボードのペンのインクがありません💦
アルコールスプレーの在庫が切れています💦
一見、自分でやったら・・・・?と思うこのような案件、総務のお仕事です😂
備品や社内施設の管理・整備などを行います。
主な内容は以下の通り👇
庶務の主な仕事内容
- 備品の発注・管理
▶︎会社には様々な機器があり、備品を揃える必要があります。会社で使用しているあらゆる「物」を管理します。機器や備品の状態を確認し、消耗品などをなくなる前に発注します。また、機器に不具合が生じた時は業者に修理依頼をしたり、定期的なメンテナンス対応も行います。 - 施設管理
▶︎照明や空調の調節・整備、防災設備管理、清掃業者の手配など、社員が安心して快適に働けるように、施設管理を行います。オフィスのレイアウトを変更したり、会議室のメンテナンスなども挙げられます。 - 社内行事の企画・運営
▶︎入社式や忘年会など、会社が行う行事の企画・運営を行います。その他、会社の主要なスケジュール(会議等)の調整や開催通知の配信などがあります。行事については、総合司会などを務める場合もあります。 - 来客・電話・郵便対応
▶︎会社の代表にくる問い合わせ(電話やメール)をしかるべき担当部署に回したり、届いた郵便物を各部署へ振り分けたり、各部署の郵便物、宅急便の発送もします。各部署の担当者宛ではない来客の際は、応接室へ案内したりすることも行います。 - 役員の秘書業務
▶︎これは会社によって異なる場合があり、秘書課として設けていることもあるかと思いますが、社長をはじめとした会社役員の庶務周り(旅費の清算や手配、スケジュール管理等)を担当することがあります。 - その他
▶︎あまりその他で括りたくありませんが、落とし物や鍵、社用車の管理なども行います。
3.総務の仕事のやりがいは?
「総務の仕事のやりがい」について、これは学生からすごくよく聞かれます。
仕事をする上で感じるやりがいは、正直人それぞれなので、一概には言えませんが、ここでは私が感じる「総務の仕事のやりがい」をご紹介させていただきます😊✨
「従業員から、他の誰でもない私に、相談があって…や、これどうしたらいい?」と頼って連絡してくれた時です😊
普段の地味で当たり前な事務作業の正確さが、信頼に繋がり、このような問い合わせがあるとすごく嬉しく感じます✨
ここまで総務の主な仕事内容をご紹介して、お分かりいただけたと思いますが、総務の仕事はとても地味な作業が多いのが特徴でもあります。なので、総務のお仕事の成果は周りからわかりにくい、評価されにくい、というのはデメリットでもあります。
例えば、毎月当たり前に支払われる給与。
これは私たち総務や経理部が必要な手続きを行うからこそ、実現されるものですが、他の人にとっては給与が支払われる=当たり前のことすぎて、「給与支払ってくれてありがとう!!」なんて言われることはありません💦
会社の説明会で先輩社員が
というのを聞いたことがあるかもしれませんが、正直総務にはこのような場面はないと言っても過言ではないくらい💦
なので、こういったことにやりがいを感じる方は、総務には向いていないかもしれないです💦
4.まとめ
いかがでしたでしょうか?
採用のお仕事は唯一目立つお仕事ではありますが、それ以外の業務については基本的に裏方業務であり、地味な作業が多いのが総務です。
でも、会社にとって、経営をスムーズに行うためには必要不可欠な仕事でもあります💡
もし、総務のお仕事に興味がある方は、面接官に
「総務の仕事は事務作業が多いけど大丈夫?」
「ありがとうと言われるような仕事は少ないよ?」
と言われたときに、自分の考えを答えられるようにしておくと良いかもしれないですね😊